過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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451: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/07/30(火) 22:14:15.89 ID:tVi3RIMI0

 その日は、念のために、と言うことで、医者から入院させる、と言い放たれてしまった。

まぁ、確かに、命の危険があったわけだし、たぶん、あたしへの戒めの意味もあるんだろう。

 やり方は気に入らないけど、結局は、マリのことをいろいろと考えてそうしてくれている、ってのは分かる。

だから、まぁ、ここは穏便に従うことにした。

 「えー、船に帰る!」

マリはもちろん、その話を聞き入れたがらなかったが、とりあえず、あたしが一晩中そばにいることを条件に、

なんとか飲んでくれた。

 レオナはルーカスと一緒に船に戻らせた。マリ一人なら、あたしが守ってあげられる。

レオナにしてもルーカスが付いていてくれれば安心だ。それに、レオナは調べ物をしなければならないはずだ。

そこらへんは、全部ルーカスに任せてある。まぁ、任せてある、といっても、 エゥーゴの顔見知りを探して、

サイド3の公文書館への入館を許可してもらうだけのことだけど。戸籍とか、そういうのも閲覧できるだろう。

レオナも、自分自身のことを早く見つけられると良いな。

 そんなことで、あたしはマリと一緒に、病室にいた。

マリはすっかり元気で、年相応の、なんだが本当にかわいい話題を一生懸命にあたしに投げかけてくる。

「かわいい洋服はどこにあるかな?」

とか

「廊下を歩いていた子どもが持っていたモフモフそうなものはなに?」

とか。

 逐一、洋服は、病院でたら買いに行こうね、とか、あれはヌイグルミって言うんだよ、なんて答えると嬉々として


「そうなんだ!」

「わたしも買っていいかな?」

って言って来る。

 その笑顔が本当にかわいくて、あたしまでほっこりと笑顔にさせられた。

まったく、レオナ一人じゃなくて、マリまで、なんてね。あたし、そっちの道に目覚めちゃったらどうしよう!?

あ、まぁ、アヤさんたちいるし、それでもいいか。仲間に入れてもらうくらいの気持ちで…

いや、ダメか、あそこは夫婦だもんね。

 「ねぇ、マライアちゃん。わたし何か食べたい。おなかすいた」

「お医者さんに病院食だけしかダメだって言われたでしょ?」

「でもー!食べたいの!退屈だし」

そういって両手両足をジタバタさせて駄々をこねる姿すら、なんだかいとおしい。あぁ、やばいな、これ、あたし。


「消化の良いものだったら、下の売店で買われて召し上がっても良いですよ」

不意に声がしたので、振り返ると、ICUからここに運ばれて、担当になってくれた、という、ナースが笑顔を見せていた。




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