過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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◆EhtsT9zeko
[saga]
2013/07/30(火) 22:20:51.00 ID:tVi3RIMI0
「あの、どうしたの?」
あたしが聞くと、彼はとたんに顔つきを変えて、あたしをにらみつけてきた。
「あんた!この子をどうするつもりだ!?」
彼が込みあがっている怒りを押さえつけている様子で、拳を握りながらそう言ってくる。
どうするって…別に、変なことをするつもりはこれっぽっちもないけど、そんなことしそうに見えるのかな?
それとも、あ、マリの知り合いとか?
ふとそう思って、マリに目をやるが、マリもキョトンとした顔をしている。
「マリ、知ってる人?」
聞いてみるけど、マリは首をかしげて
「うーん、知らない…」
と答えるだけだ。
そんなマリの言葉に、少年は絶句した。それからまた、憎しみの篭った目であたしを見つめて、
「あんた!この子に何をしたんだ!?また、洗脳をしたってのかよ!?」
といってくる。
洗脳…?そうか、この子は、マリが強化人間だって知っているんだね…
だとしたら、研究所で、同じような研究対象にされてたのか…あるいは、関係者か…
そんなことを思っていたら、少年はガバッとマリの体をつかんで揺さぶりながら
「目を覚ませ、プルツー!」
と怒鳴った。
プル、ツー?違う、違うよ、君。この子は…プルナイン、あなたが思っているプルとは違う人だよ…
でも、あなたは、プルツーのことを知っているのね…?
「なにするんだよ!」
マリがそう言って、少年の腕を振り払った。少年は、それを見て愕然とした表情をしている。
あっと、まずいね、これ。たぶん、いろいろ勘違いしているんだ、彼は。ちゃんと話してあげないと…
「ね、この子は、たぶん、あなたが言っているのとは、違う子だよ。あなたが言った呼び名で、なら、
この子は、プルナイン。あなたが知っているんだろう、プルツーとは、別のプル、だよ」
あたしは、なるべく冷静にそういいながら、ちょっと動揺しかけていたマリをそばに抱き寄せて安心させる。
この少年、背格好はあたしと同じくらいだけど、たぶん、けっこうケンカ慣れしてるタイプだ…
ま、でも、油断しなければ、2手…ううん、3手で制圧くらいはできるだろうな。
そんな感覚があったから、あたしのほうもまだ、冷静でいられた。
反対に、目の前の彼は、ひどく動揺しているように見える。
それにしても…プルツーって、もしかして…レオナが言ってた、最初のクローン達の一人、ってことだよね。
つまり、そのプルツーこそ、レイチェルに違いない…。それに気がついて、ハッとした。
この少年は、レイチェルの居場所を知っているのかもしれない。何とか聞きだしておきたいな…
先に、こっちのことを話しておこうか…。
「あたしは、マライア・アトウッド。カラバのスタッフで、今は戦時の遭難者や被災者の救援活動をしてるの。
その途中であったのが、彼女。宇宙で拾い上げて、それから、ここにつれてきたのよ。
今は、3階の病室に入院してるわ」
あたしが言うと、彼の表情が、変った。険しいけれど、警戒はなさそうだ。
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