過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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◆EhtsT9zeko
[saga]
2013/08/12(月) 21:21:54.23 ID:nGGHAbg30
「発表は?うまくやったんでしょ?」
「まぁ、な。そっちは抜かりない。感応遺伝子の配列についての文句ばかり言ってくる地球の学者が居たんで、
揚げ足とってからの一突きで沈めてやった。キーッてなってて面白かったぞ?」
「あはは、あんたらしいや」
ユリウスが可笑しそうに話すので、私も思わず笑ってしまった。ホント、怖いもの知らずだよなぁ、ユリウス。
「それで、評価のほどは?」
「そっちは、まぁ、気に入らないけど、いつもどおり。
『キミの研究は非常に独創的で面白い』だと。面白いんじゃないんだっての、分かってないんだよな。
まぁ、そんなのはまだ良いほうで、中には、『どんな実用性があるのかね?』なんてことを聞いてくるやつが居る始末だ。
実用性じゃない、今、あたしらは人類の進化を目撃してるかも知れないってのが、なんでわっかんないのかなぁ」
まぁ、感応現象なんてことを本気になって捉える科学者なんて、私達くらいかもしれないけど。
でも、ユリウスが確信を持っていたし、私を引っ張ってくれたフラナガン博士の論文は非常に優秀で、
一考の余地があるものだ。
私にしてみても、その可能性は信じていたし、今、こうしてレオナの母親になってみて、分かる。
感応現象は、確実に存在している。
それが遺伝的な変化によるもので、進化なのかは、私にはまだ良くはわかっていないが。
でも、ユリウスが言うのだから、あながち的外れではないと思う。
そんなことを考えていたら、突然、ユリウスが私の腕を捕まえた。あ、やばい、もうウィスキー回った?!
「な、アリス。この一週間、寂しい思いさせて、悪かったな…」
ユリウスは私の腕を無理やりに引っ張って、彼女より一回り小さい私の体を抱きとめると耳元でそんなことをささやいてきた。
低いトーンの、妖艶な声色が私の背骨をゾクゾクと貫く。
ユリウスのメガネの向こうの、トロンとして涙を潤ませた目が、ジッと私を捉えて離さない。
こんなところで…止そう…あぁ、いや、ホントは止めてほしくなんかないんだユリウス。
ダメだって…あ、うん、ダメなことなんか1ミトコンドリア分もないけど、ほら、そういう風に言っておくもんじゃん?
あぁ、もう、なんで酒飲むとそんなに妖艶な感じになんの!?シラフのときみたく、ガバッと襲っといでよ!
ムード作られると、乗っちゃってトびそうになるから、やばいんだって。
抵抗する気もなく、そんな危機感とも期待感とも取れない気持ちを抱えた私の唇を、ユリウスの唇がふさいだ。
ああ、落ちる…またあんたに落とされるよ、ユリウス。
私は、頭のどこかで、理性がはじけ飛ぶ音を聞いた。
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