過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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554: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/08/13(火) 20:12:58.69 ID:VbWE6aCM0

 あまりの勢いで、正直、ショックとかそう言うのではなく、単純に驚いた。

「…な、なによ」

「ごめん、思った以上に口がゲロ臭かった」

こ、この女…それが同じ乙女に言うべきセリフ!?

と、内心憤慨しながら、それでも一応、口と鼻を手で覆って確かめてみる。あぁ、うわ、これは、臭う…

だからユリウス、ちょっとためらったんだ。私ならその時点でクッセー!って声あげてるよ。

ごめん、ユリウス、あんたが正しい。

それに、一度はちゃんとキスしてくれたあんたを、私は誇りに思うし、惚れ直した。

「歯磨きしてくるわ」

「そうしてくれ」

 私はソファーから起き上がった。ユリウスが支えてくれる手のぬくもりが伝わってくる。

この感じが、やっぱりすごい安心するんだ。

 それから私は念入りに歯を磨いて、さらに念入りに口をマウスウォッシュでゆすいだ。

それでもまだ、どことなくあの臭いが鼻につく。体か服にも着いているのか、

それとも、鼻の粘膜の方か、ただの気のせいかわからないけど、とりあえずシャワーに入るまではキスはやめておくことにした。

 洗面所から戻ると、ユリウスが簡単な夕食の準備をしてくれていた。

私のことを考えて、なのだろう。良く煮込んだスープと、やわらかめのパンだった。

 席について、スープを口に運ぶ。ユリウスが作った味がする。美味しい。

「しかし…上は何を考えてやがるんだ?」

不意に、ユリウスが言った。このタイミングで、私を研究から外したことを、言っているらしい。

「向こうにもいろいろ都合があるんじゃないの?ほら、資金のこととか」

そんなことを言いながら私も思索を走らせる。

あの技術は、宇宙空間での遠隔操作を目的としてるだけ。危険な場所で、より効率的に作業をするためのもの…

どうしてそれが、そんなに優先的な研究対象になるっているのか?何かほかに、重要な使い道があるというのだろうか?

「ジオンの、資金…」

 ユリウスが呟いた言葉で私はハッとした。レオナの件と、同時進行なんだ、これは。


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