過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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556: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/08/13(火) 20:14:11.88 ID:VbWE6aCM0

「止めないと…」

「どうやって!?」

私の言葉に、ユリウスがそう言ってくる。

 方法は、あるはずだ。ニュータイプを戦場で不要にする手だてが。

これは、科学の暴走だ。暴走した科学を抑えるのもまた、科学の役目。

私は、その言葉を思い出した。

 感応能力は、戦場にいる人の感覚を頼りに攻撃をしかける。

だとすれば、それに対抗しうるのは、人ではないものであるはずだ。

サイコミュを利用した兵器の火線をかいくぐって、優先的に、感応能力者を攻撃するための兵器…。

 自分でも、恐ろしいことを考え付いてしまったのは分かっている。

それは、もれなく、もしかしたらレオナに向かって行く兵器なのかも知れないからだ。

だが…このまま現状を放置すれば、ここにいる子ども達どころか、

膨大な量の感応能力を持っている可能性のある人たちが戦場へ投入されて行く。

親の気持ちも、本人たちの気持ちも、汲み取られぬまま。

そんな先に描かれる未来が、明るいわけがない。

ユリウスは言った。あの能力は、人の進化の形なのかもしれない。

進化によって切り開かれる未来が、破滅であってはいけない。

 科学は、そんなもののためにあるんじゃない。科学は、人の未来を照らす、灯台でなければいけないんだ。

 感応能力者の天敵を作り、戦場から彼らの居場所を失くせば、あるいは、

これ以上の実験や研究を中止させることが出来るかもしれない。

遠まわしにはなるが、彼らを救う手立てになるはずだ。

 そのために必要なのは…人工知能。戦場を自らの判断で駆け、感応能力者の脳波や、

今確立されつつあるミノフスキー通信技術を感知して、その発信源を優先的に停止させる機能を持った人工知能が必要だ。
 

「おい、アリス」

「ユリウス、私、やる。レオナを…あの子たちを戦場へ出させやしない!あの子たちは、私が守る!」



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