過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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573: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/08/14(水) 22:59:30.12 ID:p5dyD009o

 この時間も、そう長くは続かないだろう。ニュータイプの実戦投入の準備が整いつつある。

時が来れば、レオナも、私達を殺してだって、連れ出される。反抗すれば、強化手術と言う手法もある。

チェックメイトまで、あと数手、だ。私たちにはもうほとんど、打つ手はない。

「ママ、ユーリ」

レオナが静かに口を開いた。

「ん、どした?」

ユリウスが、レオナにそうたずねる。

「…私、怖い…」

レオナは震える声で、そう言った。

「人の声が、たくさん聞こえる。苦しい、怖い、ってそう言ってる…」

腕の中のレオナは、かすかに震えていた。

 ニュータイプ能力で感じるんだ。戦死者の声を、苦しみを…。

 私は、レオナにまわした腕に力を込めた。

「大丈夫だよ、レオナ。私とユーリがついてる。怖がらなくっていい」

「そうだな。いざとなったら、三人で逃げ出しちまえばいいさ」

ユリウスも、そう言ってくれた。逃げ出すことすら、簡単ではない。当然、私達は見張られているだろうから。

 そう、だから、もしものときは…レオナ、あなただけでも、生きていれば、それで…。


それで、いい。




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