過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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695: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/09/07(土) 01:22:39.07 ID:+7RdnsZDo



 キッチンから、香ばしいにおいがしてくる。もう、何度目になるか、私は地球での朝を迎えた。

隣のベッドで眠っていたはずのマリの姿はもうない。毎朝のことだけど、彼女はいつも早起きだ。

伸びをして、着替えを済ませて、リビングに降りる。

「あ、おっはよー!カタリナ!」

キッチンには、いつものようにアリス“ママ”が立っていて、明るい笑顔で私を出迎えてくれた。

「おはよっカタリナ!」

テーブルにお皿を並べていたマリも、元気にそう言ってくれる。

「おはよう、ございます」

私は、二人にそう笑顔を返すと、案の定、“ママ”にプクッとほっぺたを膨らまされた。

「敬語はなしだって言ってるじゃん!」

私が丁寧コトバを使うのを、“ママ”はひどくイヤがる。

家族なんだから、って、“ママ”は言うけど、でも、私はなかなか直せない。

イヤだって言うんじゃないんだけど、なんだか、ムズムズしちゃって、うまく出てこないんだ。

「母さん、配膳終わったよ!」

マリが“ママ”に報告する。

「はーい!もうできるからね!あ、カタリナ、ユーリ起こしてきて!」

“ママ”は私の頼んでくる。

「…うん」

はい、って出そうになったのを我慢して、私はアリスママと母さんの寝室へと向かった。

 ドアをノックして中に入ったら、母さんはベッドに大の字になって、お腹を出してスヤスヤと寝息を立てていた。

「母さん、朝ごはんだよ。起きて」

私が体をゆすると、母さんはうっすらと目を開けて、私を見た。

「あぁ、カタリナ、おはよう」

母さんはあくびをしながらそんなことを言ったかと思ったら、私の体を捕まえてベッドに引きずり込んだ。

「ちょっと、母さん」

「んー、カタリナぁ」

母さんはなんだか甘い声を出しながら私にほっぺたを擦り付けてくる。好き好き攻撃が激しいのはいつものこと。

こんなときは、母さんが満足するまで、されるまんまになっているに限るんだ。

イヤがると、返って長引いちゃうから。

 少しして、母さんは私を放してくれた。むくっとベッドから起き上がって、ふわわ〜と大きい欠伸と一緒に伸びをする。

「ん〜今日も良い天気だな!」

母さんはそう言ってニコッと私を見て笑ってくれた。私の大好きな、母さんの笑顔だ。

 私達がそろってリビングに降りたら、もう、朝食の準備が整っていた。

「遅いよー母さんもカタリナも!」

マリが待ちきれないって感じで、言ってくる。

「あぁ、悪い悪い、お待たせ!」

母さんはそう言って、席に着く。私もマリの隣に座って、みんなで一緒に朝食を食べ始めた。
 


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