過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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95: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/06/20(木) 21:55:09.91 ID:d/VkRUTk0

 この家についてから、ジークの相棒だというレイナから話を聞いた。

彼女は、ジオンのニュータイプ研究所、フラナガナン機関にいたらしい。

レオナとは古い仲だったとのことだったが、レオナは、1年戦争のさなかに、

他の数名のスタッフや被験者とともに研究所に所属するとある博士に連れ出され、地球に亡命した。

レオナが亡命してしばらくしてから、サビーノ達はフラナガン機関へ連れてこられたようだった。

その頃には、すでに強化人間の実験を受けていたレイナだったが、終戦間際の混乱と、子ども達の「処分」の情報を聞きつけ、

ジョニー達と結託して彼らを救い、ジョニーとともに追手と戦ったという話だった。

 レイナはその後、ジオン残党軍を渡り歩き、その戦闘のさなかに連邦軍の兵士として宇宙に上がっていたジークと出会ったそうだ。

強化人間同士と言うこともあったのか、お互いは惹かれあって、ともに地球へ逃げてきたらしい。

強化人間の技術と言うのはまだ未成熟で、精神に大きなアンバランスを生じさせるというのだ。

レイナの話では、そのアンバランスな部分をジークとお互いに補てんしあって、

なんとか正常な状態まで回復することができたのだという。

 その、フラナガン機関、と言うやつが、問題の根本なのかもしれない。ふとそんなことを思って、俺は首を振った。

 違う。そうじゃない。それは、言い訳だ。そもそも、今、ニュータイプやスペースノイドを狩っているのはジオンではなく、ティターンズ。

そして、強化人間としての材料を欲しているのは連邦の研究所だ。もはや、なにが悪いなどという話ではない。

どっちにしたって、胸糞悪いことに変わりはないんだ。

 キイッと音がした。

振り返ると、勝手口のドアを開けて、レオナが出てきていた。

「眠れないの?」

「あぁ、うん」

そう聞いて来たレオナに、俺は答えた。

 レオナは、芝生の上をサクサクと歩いてきて、俺の隣に座り込んだ。それから、チラッと俺の顔を見て

「黙ってて、ごめん」

と小さな声で言った。

 レオナの、過去の話だ。まぁ、正直、レイナの口からきいても、大した驚きはなかった。

むしろ、納得できるところの方が多くて、安心したくらいだ。

「別に気にするな。あぁいう話ってのは、タイミングが大事だったりするからな」

俺がそう言ってやると、レオナはまぶしい顔をして笑った。やはり、その笑顔は何よりも明るくてまぶしい。





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