過去ログ - モバP「いいお酒が手に入ったので」
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212: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2013/07/08(月) 18:02:41.57 ID:YQCvQOyk0

 夜も更けて。あの人の部屋で呑みなおす。
 Pさんはソフトドリンクに切り替わっている。
 このお酒おいしいな。『田酒』だっけ。帰りに買っていこうか。

P「楓さん、改めて26歳の誕生日おめでとうございます」

楓「ありがとうございます。……なんか早いですね」

P「お互いにですね。20代後半になると、ほんと早い」

 他愛もない世間話。なにげない会話が楽しい。
 歳が近いせいか、あの人と話をするのは気疲れしないし、むしろ心地よい。
 お酒もすすんで、つい口も軽くなってしまいそうだ。

楓「そう言えばPさん。なんで私をスカウトしたんですか?」

P「ああ。んっと……顔ですね」

楓「顔、ですか……」

P「冗談です」

楓「冗談でもなんか、傷つきますよね」

P「あ、ああ。ごめんなさい。……つい楓さんとは長い付き合いと思うことがあって」

楓「長い、付き合いです、か?」

P「長いって言うよりは、密度が濃いって感じですかね」

 密度かあ。うん。
 確かに。
 この一年、実に密度は濃かった。あの人と一緒に走り回っているし。
 付き合いは一年なくても、確かに濃いな。

楓「ほんとですね。そう思います」

楓「他の子たちとはどうなんです?」

P「他のアイドルたち、ですか?」

楓「ええ。私の前にもプロデュースされてたでしょう? その子たちとも濃かったでしょうに」

P「ええ、まあ。そうですけど……」

 あの人は逡巡する。

P「こんな感じじゃなかったですねえ」

 ほう。それはどんな感じだったんでしょうね。

P「楓さんは、『トライアドプリムス』、ご存知ですか?」

楓「そりゃあもう。事務所の看板ですよね」

P「彼女たちのプロデュース、やってました」

 知らなかった。
 うちの事務所の稼ぎ頭。女の子三人組のユニット。
 そっか。Pさんのプロデュースだったんだ。


     ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



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