過去ログ - モバP「いいお酒が手に入ったので」
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881: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2013/12/13(金) 17:58:23.44 ID:y2IWdb230
あの人と先生が奏でる硬質の音に、私たちはステップを踏み出す。
サカーダ。
ふたりは、私たちの足さばきにくぎ付けになる。
私のリードに、凛ちゃんの足が絡む。
ガンチョ。
私たちの視線を、くぎ付けのふたりに流す。
加蓮「うわ……エロい……」
そのつぶやきが、私たちのごちそう。
年齢のこともあって、私はあまりダンスに練習を向けなかった。
でも、そうではない。歌と踊りの融合は、自分をさらに高めるために必須。
マストレさんの教えはハードだ。
自分を超える。その一心でひたすら鍛えた。
だから、すべての言葉がうれしい。
作「Hola!(オラ!)」
先生の合いの手が、私たちを加速させる。
最終盤。組んでいた私たちは離れ、ソロで踊り、そして崩れ落ちるように伏せる。
静寂。
息が上がる。私のせいいっぱい。
奈緒「……いやあ」
奈緒ちゃんが困ったような表情をしながら、口を開く。
奈緒「なんか、とどめ刺された気分……」
加蓮「うん、奈緒の言うとおり……」
ふたりの顔色はさえない。
奈緒「なあ、凛。教えてよ」
凛「ん?」
奈緒「あたしたちは、凛と一緒にいていいのかな?」
凛「え? なにが?」
凛ちゃんが訊きかえす。
奈緒「なんか、さ。あたしたちが足手まといになっているよう、な……」
そう言って奈緒ちゃんはうつむいた。
そんなふたりに、凛ちゃんが歩み寄る。
凛「奈緒?」
目を見て、告げる。
凛「なにをバカなこと言ってるの?」
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