179:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/21(金) 15:40:07.25 ID:5tVhYlnK0
ユミル「……あれ? 生きてる」
我ながら間抜けな言葉が出たものだ。
ベルトルト「おはよう。と言っても夜なんだけどね」
180:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/21(金) 15:40:54.39 ID:5tVhYlnK0
ユミル「……お前何で自殺しようとしたんだ」
ベルトルト「ユミルには譲れないものってあるかい?」
ユミル「……自分の意思かな」
181:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/21(金) 15:42:17.97 ID:5tVhYlnK0
ベルトルト「結論だけ言うと俺はある時期から記憶がおかしくなっている」
ベルトルト「今まで僕に教育を施してくれた女性、俺は『母さん』と呼んでいた人なんだけど、彼女は俺の母親じゃなかった
ベルトルト「思い出したんだ。この記憶は間違いだと」
182:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/21(金) 15:46:11.40 ID:5tVhYlnK0
ベルトルト「昔の自分に戻って本当の人生をやり直す事と、村の戦士として僕が仕事を果たす事は両方俺にとって重要な意味を持ってるんだ」
ベルトルト「例えそれが矛盾し合うとしても、だ」
ベルトルト「僕が戦士としての役割を果たせば人類は死滅する」
183:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/21(金) 15:46:45.18 ID:5tVhYlnK0
ユミル「私にも昔話させろよ」
ベルトルト「……」
ユミル「ある村に一人の女の子が居ました」
184:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/21(金) 15:47:34.29 ID:5tVhYlnK0
ユミル「女の子は殺されました」
ユミル「その後で天国から自分の村を見ました」
ユミル「村は隣村の悪い村長の思惑通り隣人同士が対立し合う険悪な村になっていました」
185:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/21(金) 15:48:22.94 ID:5tVhYlnK0
ユミル「私がこの寓話から学んだことは、まず逃げた先には何も無いって事だ」
ユミル「女の子は武器を手に取って立ち向かうべきだったんだ」
ユミル「それが大好きな村を守れる最善の方法だったんだ」
186:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/21(金) 15:48:54.43 ID:5tVhYlnK0
ユミル「はっ、確かにな」
ユミル「お前あの手先が器用な鍛冶屋のおっさん覚えてるか?」
ベルトルト「ああ」
187:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/21(金) 15:49:44.83 ID:5tVhYlnK0
ユミル「身の丈に合ってないもの服を着たって、それを着せたい奴しか結果的に得しないって事だ」
ユミル「無理なんてしなくていいんだ。サイズの合わない指輪とか靴とかつけたり履いたりしても似合わないし格好悪いし色々最悪だ」
ユミル「お前にとって戦士の誇りってのは何だ? 着たものか? 着せられたものか? 着てて分かんないならもう一遍脱いで自分と向き合ってみろ」
188:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/21(金) 15:50:39.05 ID:5tVhYlnK0
ベルトルト「……あの壁の中には人の表情見て中身を判断する人間が多すぎる」
ユミル「嫌いじゃなさそうな口ぶりだけどな」
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