過去ログ - 文香「私の世界」
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15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/06/22(土) 22:20:02.73 ID:wjKD80Bgo
他人と言葉を発した事が記憶にない程の昔なら、最後に他人の目を見たのは一体いつだろう

直後、あの人の瞳は私を射抜き全身に金縛りがかかったかのような錯覚を私は覚えた

嘲笑や悪意、そういう類の感情がない強い意志を持った真っ直ぐな瞳
以下略



16:9[sage]
2013/06/22(土) 22:20:37.58 ID:l9LXrDxNo
あ、変換間違い。
鷺沢であってるけど、スレタイは鷺沢文香「〜」が良かったんじゃない? ってこと。


17:>>16 なるです、自分もそっちにしようか迷ってました。次からそうしてみます
2013/06/22(土) 22:25:08.75 ID:wjKD80Bgo

「えっと、その、どういたしまして」



以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/06/22(土) 22:26:45.26 ID:wjKD80Bgo
「だ、大丈夫ですか?」


「・・・・・・・お引き取り・・・ください」

以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/06/22(土) 22:29:51.64 ID:wjKD80Bgo
いつも心を落ち着けるこの空間が、今日は役に立たない。きっとあの人の瞳が忘れられないから

落ち着いたのは、空に月が上り辺りが静まり返った頃

お店の外へ出ると、冷たい風が顔の熱を奪い心地良かった
以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/06/22(土) 22:31:32.04 ID:wjKD80Bgo
それから三日間、私は叔父に任されたお店を休みにして外の世界を見て回った

外の世界と言っても、町内で人通りを避けて歩き回っただけだけ

それでも、今まで引き篭っていた私にとっては未知の世界だった


21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/06/22(土) 22:32:19.89 ID:wjKD80Bgo
そして四日目の今日、私はお店へ戻り店番をしている

本を流し読みしながら、あの綺麗な星空は幻想だったのではないかと私は思っていた

町内を歩く人達、夕焼けに染まった綺麗な町並み、空に映る満天の星空
以下略



22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/06/22(土) 22:47:24.83 ID:wjKD80Bgo
私は本を読んでいて『書の世界はどこか時が止まったような感覚がある』そう感じる事がある

それが何故かは未だに分からない、だけどどんなに面白くて

先が気になった物語でも読み終えた瞬間それは過去となる
以下略



23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/06/22(土) 22:53:05.37 ID:wjKD80Bgo
あの星空を見たとき私の中で何かが変わった、少しだけど時が動き出した

瞳に映る世界が今までと違ったように見えた、何故かは分からないけど

だけどこの気持ちや想いを完結させた時、昔と同じようにまた私の時が止まる。外の世界が色褪せてしまう
以下略



24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/06/22(土) 22:55:24.76 ID:wjKD80Bgo
そう考えて、私は手元にある本から目を離し窓越しに空を見上げた

青々としたとても綺麗な青空が広がっているのに、それが私の心に届く事は無い

だんだんと私の視界が狭まっていく。この青空を見る私のこの目が閉じきった瞬間、私の時が再び止まるのだろう
以下略



25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/06/22(土) 22:58:33.90 ID:wjKD80Bgo
「何かあったんですか?」



いつ店に入ってきたのだろう、唐突に近くで誰かの声が聞こえた
以下略



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