過去ログ - 高坂京介「俺のバッドエンドに救いがあるとは思えない」
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17: ◆EqtePewCZE
2013/06/23(日) 20:19:48.45 ID:jTrJ+0/9o


両親に独り暮らしをさせてくれ、と頼んだ。
母親から何か言われたわけではない。今度は俺のほうからだ。

 ―――前期が終わって分かったが、通うには少し遠い。
 ―――ちょうど試験も終わって部屋探しや引越しの余裕もある。
 ―――やはり少しは自立自活をすべきじゃないだろうか。
 ―――大学の友達とちょっとは遊びたいんだ。

手を変え品を変え、色々な理由を並べ立てたと思う。
真面目な理由、不真面目な理由、感情的だったり、合理的だったり。でもすべて、本当の理由を隠すためのものでしかなかった。

 ―――桐乃から離れさせてくれ。

……このまま家にいたら駄目になる。

桐乃に嫌われることにおびえて、
情けない俺の背中を押してくれる人間ももういなくて、
桐乃を悲しませたら殺しますよなんて言ってくる怖い女もいなくて、
困ったことがあったら何でも言ってきなさいなんて支えてくれる幼馴染もいなくて……

……そうやって『誰か』の助けを求め続けて、きっと、俺は壊れてしまう。

俺はもうとっくに限界だった。



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