過去ログ - 「――――心に、じゃないのかな?」4<br>
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◆v2TDmACLlM
[sage saga]
2013/06/30(日) 22:08:08.70 ID:KmGcuWTi0
木山「…………」
生まれた静寂は、僅かな時間だった。
二人の交差した視線から伝わったのは、同じ感情。同じ目的。
目的は違えど、救わなければならないという絶対の意思。
そして、木山は――
木山「……わかった」
木山「分かったよ。着いてくればいい。いや、連れて行こう。
君にも私と同じ様に譲れない物があるという事はよくわかった」
根負け。なのだろう。
視線を逸らしたのは木山春生だった。
参ったとでも言いたげに両の手をあげ、資料が散らばった机に腰をかける。
浜面「わりい。邪魔はしねえよ」
木山「そうだな。私が借りているこの力を証明するのにも良い機会だろう。
信用出来ないのならば、信用させるまでさ」
ただし、と木山春生は言葉を区切る。
木山「そうだな……行動を起こすには、僅かばかりの猶予がある」
浜面「猶予?」
木山「あぁ、そもそもおかしいだろう?君を連れて行くか行かないかに関係なく、
私にはすぐにでも奴らの元へ移動して壊滅させる力がある。
すぐにでも助けられるならば、つれていけなどと言う君の相手などしてはいないさ」
浜面「そりゃ……確かにそうだけど」
木山「要はタイミングがあるのさ。奴らを一気に叩いて、片をつける為のタイミングがね」
だから、なのだろう。
生徒が攫われたにも関わらず木山がこうもこの場所に留まっているのは。
こうも浜面の声に耳を傾けてくれるのは。
本当なら、浜面の様にすぐにでも行動を起こしてもおかしくないはずなのに。
木山「私が行動を起こせるまで後10分と18秒ある。その間に教えて欲しいんだ、滝壺の事を」
木山「あの子が君とどこで出会って、この数年間どうやって生きて来たのかを」
浜面「俺も……知り合ってからまだ数日しか経ってないんだ。それでも、いいか」
木山「あぁ。頼む」
その言葉を受け取って、浜面は語りだす。
ぽつりぽつりと、少女の事を。
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