過去ログ - 「――――心に、じゃないのかな?」4<br>
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9: ◆v2TDmACLlM[saga]
2013/06/23(日) 21:30:56.32 ID:X2cPCFyW0




苦痛と共に投げ掛けられた声に、浜面は答える事は出来ない。

フレンダ「まさか、死んだりなんて……してないよね?」

浜面「あぁ……でも」

眠ったままで目覚める事は無い。そんな事はとてもではないが言えなかった。
しかし、その沈黙で少女は察してしまう。絹旗は生きている。けど、生きているだけの状態なのだと。
とりかえしのつかない状況に陥っているのだと、見抜いてしまう。

フレンダ「う、あ……」

溢れたのは、涙だった。

フレンダ「……う、うぅぅ」

溢れたのは、押さえつけていた恐怖だった。

フレンダ「どうしよう、浜面ぁ……」

聞こえたのは、絶対に失いたくないものが壊れていく音だった。

フレンダ「滝壺も、絹旗もいなくなって……このままじゃ」

最早隠すことも出来ない程に、小さな水滴が嗚咽と共に落ちていく。

フレンダ「このままじゃ、アイテムがバラバラになっちゃうよぉ……」

隠す事もせず吐き出してしまったのはそんな言葉だった。
少女の心が、身を裂く様な悲しみに塗りつぶされていく。

太陽の光さえ届かない海の様に暗く、深い闇――暗部の世界なんて
比べ物に
ならない程の孤独という闇に、少女の心が沈んでいく。



浜面「させねぇよ。そんな事俺が絶対にさせない」



それを救ったのは、そんな力強い言葉だった。






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