過去ログ - 「――――心に、じゃないのかな?」4<br>
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◆v2TDmACLlM
[saga]
2013/06/23(日) 21:30:11.92 ID:X2cPCFyW0
フレンダ「あ……浜、面」
虚ろな夢でも見ているかの様に、少女は小さく眼前の男の名を呟いた。
凝らす様に薄く瞼を開け、意識を手放さない様にと必死に声を送り出す。
浜面「お前……!こんなとこでなにやってんだよ……それにこの怪我は」
浜面の抱き起こした少女の体は酷く傷ついていた。その理由を浜面は知らない。
自身が一方通行を倒す為に駆け回っていたその裏で何が起こっていたのかなんて、知る由もないのだから。
フレンダ「そんな事はいいって訳……それより浜面……滝壺がね、いないの」
浜面「……!」
傷ついた体から絞り出されるのは、悲痛な叫び。
いるはずの仲間がいないと、瞳を濡らし訴える少女の姿。
フレンダ「目を覚ますと病室も、麦野もボロボロで、滝壺が……きっと、攫われて」
フレンダ「だから、私……探して、ッ」
浜面「馬鹿野郎ッ、動くんじゃねぇよ……!」
腕の中でもがくフレンダを、浜面は必死に抱き押さえる。
本来ならば絶対安静であらねばならない程の傷を負っているのに、
そんな事は一目で分かるというのに、少女は夢中で何かを求める様にその手を伸ばす。
フレンダ「ねぇ浜面。結局、絹旗は、一緒じゃないの……?」
浜面「…………っ」
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