112: ◆.g97gKoujg[saga sage]
2014/01/22(水) 12:44:22.37 ID:qdioR7GQ0
開いた扉の先は、薄暗く細長い板の間だった。廊下ではなく襖で仕切られている部屋のようだ。閉じた襖が日を遮っているのだろう。
「やめろ! 凉一!!」
「御館様、危険です。後ろに下がってください」
茨木が前に出ようとするマリアヴェルを庇っているため二人とも凉一を止める事は出来ない。
凉一は意を決して襖を開けた。
まず視界に飛び込んできたのは畳だった。
徐々に視線を上げていくと閉じられた障子に柔げられた光が室内に注がれている。
「…………うっ!?」
凉一は反射的に光を遮る襖の裏側に身を引いてしまった。
「な……なんで……」
チカチカする目をしばたかせながら凉一は咄嗟にとった自分の行動に動揺していた。
自分は日の光を恐れている――
141Res/100.93 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。