43: ◆.g97gKoujg[saga]
2013/07/04(木) 23:40:51.90 ID:ONjpnU0t0
「なんだ?」
「あの……その……」
少年が何かゴニョゴニョと口ごもる様に業を煮やしたマリアヴェルは『はっきり言え』と促そうとしたが彼は意を決したかのように口を開いた。
「お姉ちゃんはお姫さまですか?」
少年のおかしな質問にマリアヴェルは真意を図りかねる。
確かに彼女の見た目は日本人であろう少年からは外国のお姫様に見えるかもしれない。
「じいちゃんが標鳥山には鬼姫さまが住んでるって……」
「ああ……そういう話か」
マリアヴェルは合点がいった。住んでいるわけではないがこの山にはよく訪れて十数年に一、二回人間と遭遇する事がある。
地元住民の間で【標鳥山の鬼姫】の噂がまことしやかに語られているのだろう。
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