過去ログ - 絹旗「私が探し続けたものは――」
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18: ◆1yXtrQq8OHOj[saga]
2013/07/12(金) 00:51:31.72 ID:/v0IwgxGo
「私が殺す最後の人間になってもらう」
殺気を完全に隠した穏やかな目でフレンダは心理定規を見つめる。
だから、誰も気づかなかった。
フレンダの手に何時の間にか小銃が握られているの事に。
椅子から立ち上がり、街を歩くように普通に歩く。
向かう先には心理定規がいる。
そして、銃の照準をゆっくりと心理定規の額に当てた。
その瞬間、室内に一気に殺気が充満する。
「ね、なずな……私はあんたにも銃を向ける事が出来るんだよ?」
褒めて、と言わんばかりの満面の笑みでフレンダは心理定規にそう言った。
「……やっぱり、あなたは暗殺者なのね。正直、忘れてたわ」
降参だ、というように心理定規は両手をあげ、ため息をついた。
殺気の消し方、殺気の出し方、そしてその大胆さ。
同じ暗部の人間である心理定規や滝壺理后すら騙せる作りあげた無害な自分。
「ばーん」
フレンダのそのセリフと共に引き金は引かれた。
「……なんちゃって」
乾いた音と共に、銃口から飛び出したのは――造花だった。
「ビビった?ビビった?」
全員が唖然とする中で、フレンダは一人ケラケラ笑う。
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