過去ログ - 恵美「もしも魔王の正体に気づかなかったら」2巻
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7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/06/28(金) 21:31:41.13 ID:tARKFY50o
恵美「……そういえば気になってたんだけど、何でいきなり焼肉なの? 芦屋がよく許したわね」

常に近隣のスーパーのチラシをチェックし、タイムセールの時間を把握しているこの男としては異常事態とも言える。
ちなみに私の分は割り勘だ。
その問いに、芦屋は得意げな顔をした。

芦屋「ふ……魔王様の出世祝いだからな」

恵美「出世?」

芦屋「慄くがいい、勇者よ。魔王様はついに、僅かな時間と人数とはいえ、この世界で人間を支配できるようになったのだ……!」

真奥「要は、今度からマグロナルドの午後時間帯責任者になるんだよ。その時間は店長代理の扱いになる」

恵美「へえ!」

感心した。
私もこの国のフリーター事情に詳しいわけではないが、バイトを始めて一年もしない彼が
その役割を任されるまでに至ったのは、ちょっとした偉業と言っていいはずだ。
それは彼の弛まぬ努力が成したことなのだろう。

恵美「おめでとう、本当に」

真奥「ありがとな。でもなー、ちょうどそのタイミングで向かいにセンタッキーがオープンすることになってさ」

真奥「もし売上勝負で負けたら、俺は店長に……」

芦屋「魔王様ともあろう方が今からそんな弱腰でどうするのです!」

何に怯えたのか、バイト先の売上を気にして震える魔王と、それを鼓舞する臣下。

その光景は、とりあえず平和だった。


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