21:>>20 確かに時間帯が悪かったのもあるかも[sage saga]
2013/06/29(土) 17:22:49.95 ID:0hQFfYEeo
「ねぇハルエ……あの人たちは?」
「ああ、あの子達は鹿児島から来た巫女さん達よ。」
「どうかしら、あの子達を案内してあげてくれない?」
「うぇぇ……あたし男の人苦手なんだけど……」
「そんな事言わずにさ……お願い憧。」
「ハルエがそこまで言うなら……」
赤土さんたちの話は聞こえなかったが傍から見ていればなんとなくわかる。
真面目な顔して女子高生に何か頼んだのだろう、恐らくだが俺たちからの心証をよくするために。
だがこの少女には荷が重いだろう、何故なら……
「えっと……あたしは阿知賀女子一年の新子憧、ここの神社の娘やってるの、よろしくね。」
「滝見春、永水女子一年、よろしく。」
「須賀京太郎、よろしくな。」
「うぇ!?」
俺が握手を求めるために手を差し出したら新子がビクついた。
やっぱり、この新子という女子は"俺が誰かさんのことが苦手"なように"新子も俺が苦手"なんだ。
だったら話は楽だ、俺達に非がないように接してその上でこの子が俺を邪険にしてくれれば赤土さんからの話がより断りやすくなる。
そんな考えを浮かばせたのが顔に出ていたのだろう、横目で見ていた春が咎める様に口を差し挟む。
「京太郎、意地が悪い。」
「わりぃ、ちょっと確認したかったんだよ。」
「えっと……ごめんね……じゃあ気を取り直して観光案内させてもらうわ。」
「おう、頼む。」
新子に連れられて境内を歩き回る。
今は季節外れだが一目千本と言われる桜の名所や北闕門(ほっけつもん)と呼ばれる邪気祓所など案内してもらった。
北闕門には九字と五芒星が刻まれた石版が埋められてあった。
九字の切り方等を得意気に教えてくれる新子には悪いが初美さんならともかく俺たちは分野ではないので教えられてもどうしようもない。
十二分に御説明を受けたので次に回ろうと新子の肩を叩いた。
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