34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/06/29(土) 17:31:23.72 ID:0hQFfYEeo
「ねぇ、あんたたちどういう関係なの?」
「あんたが着替えるときあたし達は部屋出たけど、滝見さんだっけ? あんたは部屋を出なかったじゃない。」
「まぁ春とは兄妹同然に育てられたからな。」
「納得いかない。」
「私のほうがお姉さん、京太郎のほうが弟。」
「え。」
春からの反論で思わず声が漏れた。
「確かに俺の方が春よりあとに生まれたけど同い年だし、何より俺の方がお兄さんぽくね?」
「?」
春に「何言ってんだこいつ?」的な顔をされた。
俺としては納得行かないものの話している内に吉野山に着いてしまった。
だがどうやらハズレくじを引いたみたいだ。
辺りを探索してもそれらしいものが見つからないし気配も何も感じない。
仕方ないので次の目的地の船岡山まで足を運ぶ、今度は二十分くらいの道のりだ。
その道中また新子が色々聞いてきた。
新子が話しかけていたのは春にだが。
で、黒糖に夢中な春に代わって俺が答える。
「ねぇ、オカルトって何なの? 男子にはそういうのないの?」
「有体に言えば人外の力の影響かな、所謂神様とか妖怪とか。」
「生まれ持っての資質や環境、若しくは後天的に何らかが起きたらそういうことが起きる。」
「それとなんで男子より女子の方がオカルト持ちが多いかって話だが。」
「男より女の方が憑きやすいからだよ。」
「だからイタコ、ユタや巫(かんなぎ)が女の専売特許といわれる所以なんだ。」
「まぁ男でも巫覡はいるけどな。」
「へぇ……」
「……!」
「ん……」
話をしながら山の麓まで進むと春が黒糖を懐に仕舞い込んだ。
今度は当たりくじのようだ。
俺も持ってきたものを確認する。
新子はまだ気付いていない。
だが新子には覚えてもらわないといけないことがある。
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