35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/06/29(土) 17:31:54.55 ID:0hQFfYEeo
「新子、今から俺がすることを覚えて真似してくれ。」
「へ?」
「時間がないので一回しかやらないからすぐに覚えろ。」
俺は新子の前で特殊なステップを踏む。
まず直立の状態から左足を半歩前に、右足を一歩前に、左足を右足と同じとこまですり足で合わせる。
「天蓬、天内、天衝……」
次に右足を半歩前に、左足を一歩前に、右足を左足と同じとこまですり足で合わせる。
「天輔、天禽、天心……」
最後に左足を半歩前に、右足を一歩前に、左足を右足と同じとこまですり足で合わせる。
「天柱、天任、天英。」
「覚えたか?」
「う、うん、何とか……でもこれ何?」
「道中の無事を祈ってするまじないだ。」
「何かやばいのに出遭ったらそれをしろ。」
専門分野ではないが何も教えないよりはましだ。
俺達は気を引き締めて山の中へ進んでいく。
歩いて十分ほどした頃、新子が口を開いた。
「ね、ねぇ、ここってやばい感じがするんだけど……」
「さっきから寒気はするし、鳥肌は立つし……」
「もしかして、何かいるの……?」
「ああ、この先にいる。」
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