過去ログ - リヴァイ「俺が何者なのかを証明しよう――この大物を釣ることによって」
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162:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga ]
2013/07/11(木) 21:04:54.16 ID:m/mZVw790

釣り人は己自身。竿は己自身。エサも己自身。
魚は巨人。そして大物は――獣の巨人。

次はどこに姿を現すか分からない獣の巨人を、特定の位置で迎え撃つにはどうしたらいいのか。
壁の中で迎え撃つのは論外だ。被害が大きすぎるし、条件は不明だが住民や兵団が自由自在に巨人化できるなら厄介すぎる。
壁の外が妥当だが、それも場所によっては最悪だ。獣の巨人が壁の外にいるか不明で、
尚且つ獣の巨人を相手取る為に大部隊を展開した所で、ただの巨人を引き寄せるだけで自滅するのがオチだ。
それに獣の巨人には知性があるだろうと踏んでいた。ならば大戦力を前にして、自ら姿を現すなどありえない。女型の巨人の際
みたいに、釣るエサでもなければ。

だからエルヴィンは考えた。
どうしたら、可能な限り有利的な状況で、獣の巨人を迎え撃てるのか、と。

そこで導き出された策が、人類最強の兵士と称えられていた、一騎当千の人間をエサにして釣り出す作戦だった。
いや当初は団長自らエサになろうと考えていたようだが。
無謀にも程がある策だ。他のヤツらが聞けば自殺志願者かと疑うだろう。だからこそヤツは調査兵団の団長で、俺は信頼するのだ。

『最善策に留まっているようでは、到底、敵を上回ることはできない』

『すべてを失う覚悟で挑まなくてはならない。必要なら大きなリスクを背負う』

『そうして戦われければ、人類は勝てない』

それを踏まえた策は。
無茶苦茶で、馬鹿みたいな策だ。きっとヤツ以外には考え付かない策だろう。
人の命を……俺の命をなんだと思ってやがるんだろうな。腹の底から笑いが込み上げてきやがる。これが笑わずにいられるか?

最高に決まってるだろうが。

それでいい。それがいい。
俺の命など考えるな。それで人類が勝利に進撃するなら安いもんだろう。なによりこれは最高の舞台だ。
立体起動を最大限に活かせる場所で、なにより……俺が俺自身に対して問いかけ、証明することが許された場なのだから。


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