過去ログ - リヴァイ「俺が何者なのかを証明しよう――この大物を釣ることによって」
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57:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/03(水) 21:58:37.65 ID:pAzE59o20

「……」

「……」

「……俺の班の野郎は、全員化け物共に食われた」

「お前が気に病む事は無い」

「……別に」

無言のまま本隊は、壁の門を潜っていく。
調査兵団の帰還に気付いた住民達が、こぞって集まってきていた。ザワザワと騒がしくて苛立つ。
そいつらの表情は人類の自由を求める顔ではなく、調査兵団の損害の酷さに落胆と侮蔑に染まっていた。

曰く。壁に守られているのに、わざわざ巨人の餌になりにいくアホウ共。
曰く。自分達から税を巻き上げて結果さえ出せない無能者の集団。

どれもこれも心無い罵倒の嵐だ。
心身共に消耗し尽した兵士達は、その住民の罵倒に顔を歪めているが黙々と前を歩いていた。
言い返す術が無いのだろう。
ヤツらが言っているのは、少なくとも真実の一端ではあるのだから。

「……下らねぇ」

呆れてしまう。
これじゃ死んだ野郎共も報われねぇな。心臓を捧げる。人類の為に。こいつらも人類の一部だ。
そんなヤツらに、心臓を捧げる気持ちとはどんな気持ちなんだろうか。

「そろそろ準備をしておけ。兵舎に着く」

厳しい面を、巌のように能面にしたエルヴィン。
こいつも同じ風な事を考えているのだろうか。俺には分からなかった。何の成果も得られなかった本隊は、兵舎へと乗り込んでいった。




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