過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part3
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241: ◆kaGYBvZifE[sage saga]
2013/07/03(水) 00:44:33.01 ID:/q6YABDB0
防護服に内蔵された通信機から、ウサミン星人の声が響いた。

あのアウトレイジの女に襲われて以来、彼は『歌姫』の身の安全を最優先にしている。
テレポーターは個人認証システムを更新して自分達以外の生体データを検出したら自動で停止するようにし、
歌姫には綺麗な指輪やイヤリング型の発信機を手渡して顔を赤くさせたりしていた。
すっぴんの歌姫――奥山沙織は世間ずれしていない田舎娘そのもので、彼女を見出したウサミン星人には
スカウトなりプロデューサーなりの才能があるに違いないと、リンは密かに思っていた。

それでいて、どうせなら宇宙船で寝泊まりさせてはどうかと言うと、この生真面目なウサミン星人は
底堅い声音で「彼女には彼女の生活がある。必要以上に束縛することはできない」と答えるのだ。
現に今、新型爆弾の投下跡を偵察しに来るときも、歌姫は彼女の下宿のアパートに残してある。

ひょっとして、種族の違いさえなければ結構いい男なのではないか……とリンはほんの少しだけ考える。
とはいえ、頭にウサミミを屹立させた大男の恋人役は遠慮しておきたいところだ。

『有害物質は今のところ検出されていないが……しかし、正気の沙汰とは思えんな』

「街をひとつ消し飛ばすなんてね……でも、丸っきり意味のないことでもないんじゃない?」

『というと?』

「これってつまり、カースの駆除と、侵略者に対する牽制をいっぺんにやったってことでしょ」


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