過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part3
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◆3Y/5nAqmZM
[saga sage]
2013/07/08(月) 18:17:37.32 ID:ujSw71iWo
京都、小早川邸。紗枝が退治屋の会合へ出席するため不在と聞いた周子は、縁側で珠美と談笑していた。
「・・・鬼の作った刀、ですか?」
「そ。知り合いがどっかのお偉いさんに頼まれて作ったんだけど、そっちで使う前に色々あったらしくてさー。今はお孫さんに使い手を探させてるんだって」
あいつが選ぶ相手なら間違いは無い、なんて孫バカだよねー、とかんらかんらと笑いながら周子は振り返り、
「・・・あれ、何かあんまり興味ない感じ?」
きょとん、とした顔のままの珠美を見て以外そうな声をあげた。
「興味がない、と言えば嘘になりますが・・・珠美には、西蓮が居りますので。今は、他の刀を持つ気はありません」
『ま、珠美とマトモにつきあえる刀なんざ、オレ様以外にゃそうそう無ェだろうよ。並の刀じゃァこいつのバカ力ですぐひん曲がっちまう』
「・・・一応、フツーの刀のはずだよね、西蓮って」
人の身で鬼と恐れられた武人の魂を宿し妖気を纏うとはいえ、西蓮は本来妖怪退治に使う為に作られた専用の刀ではない。
欠けず、曲がらず、折れず、という性質を得たことで結果的に妖怪にも通じる刃を手に入れただけで、紗枝のとっておきのような『そのための刀』とは別物なのだ。
それを軽々扱い、妖怪どもを斬り伏せる珠美ともども末恐ろしいもんだ、と胸中でつぶやいた周子は、『その気配』を感じて溜息をひとつ。
「ありゃー、紗枝ちゃんがお出かけしてる時にこれかー。珠ちゃん、一人で大丈夫?」
「ご心配には及びませんよ、周子殿。これでも珠美は、紗枝殿から直々に留守を任されたのですから。行きますよ、西蓮!」
『オゥ、ちゃちゃっと終わらせてやろうじゃねェか』
そう言って、呼び出した鳥型の式神の背に飛び乗り、気配の方へと向かう珠美。
「・・・なーんか、変なカンジするんだよねぇ・・・ついてった方がいいかなー」
その背を見ながら、普段よりも幾分真面目な面持ちで、周子はぽつりと呟いた。
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