過去ログ - 響「National Holiday」
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14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/01(月) 20:23:59.16 ID:eKVRquV80

P「……そっか自分で止めたんだ」

 昨日時計の電池を抜いていたことを思い出す。なので今の時刻を知るには携帯を取り出すしかなかった。
液晶を確認しようと思い、止める。手が携帯を持つことを拒んだ。

 外を見ると秋特有の薄い雲が散り散りに広がっていた。日は高い。
止まっている短針の指す時刻が間違いであることを確認する。

 太陽に照らされ頭の霞が取れる。脳が現実と繋がる。
気分が悪くなるほど爽やかな朝日が自分を責める。「お前は此処で何をしている」、と。

 逃げるように視線をそらす。そらした視線の先には薄暗い自室が広がっていた。
夢の続きのような薄暗さに耐え兼ね視線を逃せる先を探すと、いつも枕元に置いているスケジュール帳が目に留まった。

 鉛のように重く感じるスケジュール帳を手に取る。いつもの癖で記入した予定を確認してしまう。
そこには色分けされた細かい文字が詰まっていた。

 カレンダーは文字で埋め尽くされ、分単位で細かく管理されている。その几帳面さに、今ここで怠惰を貪っている自分と、これを書いた自分が全くの別人に思えてくる。
よく見ると、今日は国民の祝日らしい。

P「がら空きだな。スケジュール」

 仕事が無くなるとスケジュールは白紙になった。




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