51: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/02(火) 22:53:58.72 ID:bAq3pyUe0
だがそんな生活も巡り巡れば慣れてしまうのが人間なのである。
精神的痛みは彼女ので最大攻撃力を誇っていたので辛くはなかった。
暴力に関してもあれだけ筋肉が傷つけられれば超回復さえするのだ。
小学生の最終月辺りはほぼ真顔で殴られていたと言っていいだろう。
そして楽しくもなんともない卒業式が訪れる。
「みんなで笑いあった思い出」残念だが僕は主に笑われていたのである。
「手を繋いで助け合いました」手を繋いで校舎裏に連れて行かれました。
「先生たちの素晴らしい指導」のおかげで少し激化した気がしているが。
音楽の授業中は僕をゴミ箱に見立て消しカス投げ大会だった気がする。
なので校歌斉唱の際も見事に覚える暇などなくて歌うことはなかった。
卒業証書授与。少しこの世から卒業したいという気持ちもあった。
しかし母の姿を想像する度に僕は勇気を貰っていたため断念した。
何かしら母に恩返しするまではとても死ねない。死にたくはない。
そんなわけで適当な事を考えていれば呆気無く卒業式は終わった。
先生の声が聞こえた気がしたが僕は黙って白紙の寄せ書きを見て学校を出た。
学校から十数メートル位は離れた家屋の横の電柱に母がもたれて泣いていた。
「ごめんなさい」
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