過去ログ - 打ち止め「とある科学の最終信号!ってミサカはミサカは宣言してみる!」
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icoi
◆3FE3k//nSQ
[saga]
2013/07/03(水) 18:55:13.61 ID:xkdr3CT00
「詰め所の鍵を返しに来たのですけど……警備の方はどちらにいらっしゃるのでしょう」
「貸せ。……預かってやる」
「あらお優しい。わたくしも貴方の幼子限定のフェミニズムの対象でしたの? 意外ですわ」
白井のからかいに柄悪く舌打ちをしたスーツ姿の青年は、鼻の先に空間移動されたチャチな鍵を適当に掴み取る。
特徴的な白い髪に赤い瞳──『後輩』の思い人にして『先輩』の天敵である彼を前に、彼女は愛想の薄い笑みを浮かべた。
「あの子には、まだ『実習』のことは知らせていませんの? さぞ喜ぶと思いますけど」
「……あいつがそンなキャラかよ、せいぜい一人で勝手にキレて逃げ出すだけだろ。最近じゃろくに話を聞こうともしねェぞ」
「それが思春期の女心というヤツですのよ。可愛らしいものじゃありませんの」
「扱いにくいだけだ。虫酸が走る」
そう吐き捨てて鍵をポケットにしまい込む彼を、白井はくだらなそうに横目で眺めていた。
「(……あの子の『好意』には、やはりまだ気付かない振りですのね。
自覚がある分、あの殿方さん以上に罪深いですわよ、貴方)」
「あン?」
「いえいえ。相変わらずの親御さんっぷりに、あの子の先輩としてひと安心していただけですの」
「喧嘩売ってンのか? オマエ」
「まさか。お姉様のために捧げた命を無駄遣いするつもりは毛頭ありませんもの」
口端に笑みを残しつつ、彼女は歌うような足取りで踵を返した。
「それでは、わたくしはこれにて失礼させていただきますけれど。
──『先生役』というのは存外大変な重労働ですわよ? せいぜい明日から頑張ってくださいまし、第一位様」
「さっさと帰れクソ女」
しっしと手で自分を追い払おうとする青年、一方通行のしかめっ面を愉快に思いながら、彼女は能力を用いて退散する。
──やれやれ、あの後輩が居ると、呆れるほどに毎日退屈しない。
明日彼に出くわした打ち止めの慌てようを楽しく空想しつつ、白井黒子は鼻歌を歌いながら夜更けの帰路を急いだのだった。
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