過去ログ - 1レスでアイマスSS
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7: ◆NbftaqZN9I[saga]
2013/07/13(土) 04:18:32.13 ID:f4IlW8VQ0
【手のかかる……】

「おーい!あずさお姉ちゃーん!」

「あら?亜美ちゃん?」

駅のホームから出てきたあずさお姉ちゃんに声を掛ける。
いつもと変わらないゆったりとした足取りで、あずさお姉ちゃんが近寄ってきた。

「おはよー!」

「おはよう亜美ちゃん。でも、どうしてここに?」

「んっふっふ〜。それは律っちゃんに頼まれたからだよー!」

朝の駅は人が多いし、皆忙しいので誰もこちらを気にしない。
まあ、一応の変装はしてるんだけどね。
律っちゃんに頼まれたのは、あずさお姉ちゃんを迎えに行く事だった。
正直な話、楽勝だと思ってたんだけど……

「あらあら……私、そこまで信用――ないのね……」

意外とそうでもないみたい。
ずーん、とあずさお姉ちゃんの頭が下がる。
フォローしないと。

「そんな事ないって。アレだよアレ。保険ってやつ?」

「保険かけられるほどなのね……」

「うぁ〜!何か間違ったぁ〜!」

フォローって難しいな。
っと、そんな事よりも移動しなきゃ。

「まーまーいいじゃん。それよりも早くいこ?」

「そうね……折角迎えに来てくれたんだもの」

そう言って、あずさお姉ちゃんは先に立って歩き出す。

「いやいやいや!あずさお姉ちゃん、そっちは違うってば!」

「あれ?」

もう。これじゃどっちが大人なのか分かんないじゃん。
そう思って、あずさお姉ちゃんに手を差し出す。

「はい」

「ごめんなさいね」

亜美よりも大きな、それでいて細い手が自分の手に重ねられる。
手を繋ぐと安心する――筈なんだけどなぁ……
別の意味で安心だよ……

「じゃ、いこっか」

「ええ」

そのまま歩き出して、ふと思う。
いつものお礼になったのかな?
なってたらいいな。
だって、普段は迷惑かけてるんだし。今日くらいは亜美がしっかりしてもいいよね。

「亜美ちゃん」

「なあに?あずさお姉ちゃん」

「ありがとう」

「えへへ……どういたしまして!」

今気付いたけど、お礼を言われるって嬉しい事なんだね。
これからはもう少しだけ、いい子になってみようかな?


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