31: ◆sHQ8Cu7iCY[sage saga]
2013/07/06(土) 03:12:27.23 ID:Jw7ui/a30
もう一人の娘であるみほがどれほど声をかけようと、しほはまほを失った悲しみに打ちひしがれるだけで、みほを気にかけることは無かった
それがみほにとっては耐え難く辛かった
そしてみほは黒森峰から、戦車から逃げ出した
32: ◆sHQ8Cu7iCY[sage saga]
2013/07/06(土) 03:13:31.46 ID:Jw7ui/a30
みほの家に友達が訪れた翌日
その日は自衛軍より特別講師が来る予定となっていた
楽しみ半分、不安半分で登校するみほだが、その途中でふらふら歩く少女を見かける
みほ「大丈夫ですか!?」
33: ◆sHQ8Cu7iCY[sage saga]
2013/07/06(土) 03:15:07.09 ID:Jw7ui/a30
沙織「だまされた……」
どうやら沙織は教官がイケメン男性であると聞かされていたらしい
だがやってきたのは若い女性士官であった
34: ◆sHQ8Cu7iCY[sage saga]
2013/07/06(土) 03:16:29.27 ID:Jw7ui/a30
亜美「あら、西住さんじゃありません?」
亜美はみほの顔を見るなり、話しかけてきた
彼女は母に世話になったことがあるらしく、姉のことも知っていた
表向き、母は事情があり休職となっており、姉の戦死もプロパガンダのため一般には伏せられている
35: ◆sHQ8Cu7iCY[sage saga]
2013/07/06(土) 03:19:50.79 ID:Jw7ui/a30
蝶野教官の指導は実にざっくばらんとしたものであった
右も左もわからぬ生徒たちにとりあえず戦わせたのである
これにはみほも苦笑いであったが、久しぶりに乗る戦車に少々やる気が出ているのを感じた
それに亜美が「礼に始まり礼に終わる」と、きちんと戦車道としての礼節を重んじてくれたのも嬉しかった
36: ◆sHQ8Cu7iCY[sage saga]
2013/07/06(土) 03:21:04.99 ID:Jw7ui/a30
桃「え〜急ではあるが、今度の日曜、聖グロリアーナ女学院との練習試合を行うことになった」
授業のあとそう発表あり、本当に急な話であると、みほは思った
聖グロリアーナ女学院といえばかなりの強豪校である
ようやく戦車を動かせられるようになった、というレベルの大洗にはきつい相手であった
37: ◆sHQ8Cu7iCY[sage saga]
2013/07/06(土) 03:21:54.70 ID:Jw7ui/a30
杏「蝶野教官が近々軍に呼び戻されることになったんだ。どうやら幻獣の動きが活発化してるって話でさ。もしかしたら召集も早められるかもしれない。あたしたちが今どれだけやれるのか知っときたいんだ」
みほ「……!わかりました。精一杯頑張ります」
杏「うん!強敵との戦い方、教えてね〜」
38: ◆sHQ8Cu7iCY[sage saga]
2013/07/06(土) 03:22:23.97 ID:Jw7ui/a30
日曜日、本土に帰港した大洗のメンバーは、地元で練習試合に臨んだ
聖グロリアーナ女学院の隊長は、既に実戦も経験している実力者であり、たまたま学園に帰省したところであったという
39: ◆sHQ8Cu7iCY[sage saga]
2013/07/06(土) 03:23:06.51 ID:Jw7ui/a30
結果としては敗退であった
だがみほ達が乗り込むW号戦車は複数の車輌を撃破し、敵隊長車ともギリギリまで渡り合った
バレー部が乗り込んだ八九式中戦車も、車輌が異なれば確実に敵を撃破できていた
ほか、大洗にとって成果と欠点が良く見えた試合であり、彼女たちにとって大きな収穫であった
なお、会長自ら提案した罰ゲームにより、全員町にてあんこう音頭を披露したという
40: ◆sHQ8Cu7iCY[sage saga]
2013/07/06(土) 03:23:57.28 ID:Jw7ui/a30
亜美「ごめんなさいね、本当はあなたたちが立派な戦車乗りになるのを見届けたかったのだけど」
桃「いえ、教官には様々なことを教えていただき、大変感謝しております」
柚子「お世話に……なりましたっ」
41: ◆sHQ8Cu7iCY[sage saga]
2013/07/06(土) 03:25:42.64 ID:Jw7ui/a30
桃「お前たち、本気か?」
柚子「考え直したほうがいいよ?」
杏「……」
755Res/367.49 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。