6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/06(土) 18:16:41.52 ID:CbwnvkBEo
まだ昼間じゃから人通りもあるのに、こいつはそんなもん気にしとらん。
すれ違う人々は、怪訝な表情をして見よる。なのに誰も助けようとはせん。
東京もんは冷たいのぉ。
「巴ちゃーん」
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2013/07/06(土) 18:17:16.57 ID:CbwnvkBEo
「巴、お前に携帯を渡すの忘れとったわ」
うちは車に近付いて、携帯を受け取った。
「なんでピンクなん?」
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2013/07/06(土) 18:17:47.18 ID:CbwnvkBEo
「じゃあの」
プロデューサーは直立不動のまま、うちに尋ねた。
「何で言わなかったの」
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2013/07/06(土) 18:18:17.35 ID:CbwnvkBEo
「プロデューサーさん、いつまで事務所の前で騒いでるんですか?」
突如後ろから現れた太い三つ編みをしたお姉さんが、プロデューサーの頭をガシッと掴んだ。
「ちひろさん、ごめんなさい許してくださいマジですいませんでした」
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2013/07/06(土) 18:18:49.02 ID:CbwnvkBEo
「300」
「200」
「300」
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2013/07/06(土) 18:20:44.80 ID:CbwnvkBEo
********
事務所の中は、凄かった。
何だかとてもファンタジーな空間じゃった。
ファンタジーという言葉に違和感を感じさせないぐらいの、変な空間じゃった。
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/06(土) 18:30:17.47 ID:CbwnvkBEo
「にょわー☆新しいアイドルにぃ!?可愛いィー!!ねぇねぇ!ハピハピすう?」
かなりの高身長の女がやたらハイテンションで、謎の言葉を使い話しかけて来よる。
なに言よるか全く分からん。
この娘は、うちの若い衆の誰よりも高いんじゃないかのう。
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/06(土) 18:31:07.27 ID:CbwnvkBEo
落ち込んだ様子の彼女に、プロデューサーは駆け寄る。何かボソボソと二人で喋りよる。
そしてプロデューサーが手を広げて「ハピハピすぅーっ!!」と叫ぶ。
彼女は嬉しそうにプロデューサーを抱きしめた。
プロデューサーは嬉しそうに逝った。
ああ、あれがハピハピかぁ。受けんで良かったわ。
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/06(土) 18:32:02.54 ID:CbwnvkBEo
「ボクのことじゃあ。他に誰がおるんや?」
「ぷ……」
「プ?」
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/07/06(土) 18:47:30.66 ID:CbwnvkBEo
うちは最近、ある悩みを抱えとった。
何でアイドルをしとるんじゃろうか。それがうちの抱える深刻な悩みじゃ。
うちはこんな事はしとうない。
アイドルなんて、どう考えたってうちには向いとらん。
何で親父は、うちをアイドルにさせたんじゃろうか。
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/06(土) 18:48:07.43 ID:CbwnvkBEo
今日のカメラマンは、凄く気持ち悪い。何だかうちを見る目が、嫌らしい気がするんじゃ。
先に撮った雫さんの時よりも、ハイテンションに見える。
こいつはロリコンという奴じゃろうか?
嫌悪感を顔に出さずに、何とか撮影を乗り越えた。
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