29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/07/09(火) 23:08:31.45 ID:9ALPomJq0
「いやぁぁあああっ」
少女は一心不乱に走り出していた。足が地に着くたびに鈍痛とも鋭痛とも分からない痛みが少女を襲うが
それでも少女は走ることをやめない。その痛みを忘れさせるほどの恐怖が今迫っているからだ。
「おい、逃げるぞ。さっさと追え」
「リーダー、逃げるといったって誰も助けには来ないんだぜ?
別に急がなくても良くねぇか?」
「それじゃ緊張感ねぇだろうが、さっさと追え」
「まあ、それもそうだな」
「ほら、行くぞ。早くしろ」
リーダー格と思われる男が冷淡な声で仲間の少年達に命令する。
もちろんと言わんばかりに他の少年たちは少女を追って駆け出す。
「……」
自ら追うことはせず、その後ろ姿をリーダーの少年は見送る。
そして歪んだ笑いをしながら呟いた。
「アハハハハハッ、アハハッハハハハッ!!」
汚い笑い声が辺り一面に響き、壁に当たって反響する。
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