58:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/07/13(土) 16:33:31.75 ID:9eajpPZa0
四時間目終了のチャイムが学校内に鳴り響く。
青髪を筆頭とした男子たちが『飯の時間だぁぁぁ野郎どもォォォォォ!!』『購買を襲撃だァァァァァ!!』などと
世紀末的なセリフを吐きながら教室から出ていく。
このクラスでは毎日見られるものであり、日常風景である。
始めは煩い教室も購買の学生がいなくなれば、だんだんと落ち着く。
弁当やあらかじめ昼飯を買っていた人達は談笑しながらランチタイムを
過ごす。このクラスでは何の変哲もない光景だ。
それを羨ましげに指をくわえて見ることしかできない生徒がいる。
彼の手にはシャーペンが握られており、机は弁当箱ではなくプリントで覆われている。
体は猛獣とでも戦ったのだろうか?と思われるほどボロボロで、鼻には血がかなり染み込んでいるティッシュを詰めている。
その様子は目を背けたくなるほどの容貌である。
この人間はいったい誰なのか?この楽しいランチタイム、同級生たちが高校生らしく部活や恋愛やその他諸々の話を
まったりとしている中、ボコボコにされた体で、机には頭が痛くなる程のプリントを広げて、一心不乱に勉強をしているは誰なのか?
上条当麻である。
「泣きたい……」
皆が楽しそうに食事している中、クソつまらない宿題をやっているという
実感を痛いほど受けて上条は目を少し赤くする。
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