過去ログ - 恵美「もしも魔王の正体に気づかなかったら」3巻
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]
2013/07/06(土) 19:48:13.23 ID:6QX93pwdo
私達は、一周約十五分という大観覧車に乗り込んでいた。
私と貞夫は向い合って座り、アラス・ラムスは窓に張り付いて外の風景に夢中だ。
恵美「……今度こそ、ちゃんと話してもらいましょうか。何でこの子を引き取ったの」
恵美「さっきのおでこの月の紋章、なんなのか知ってる風だったわね。隠さず教えてもらうわ」
真奥「あー、そのぉ……」
彼は言いづらそうに口をもごもごしているが、こちらも引く気はない。
アラス・ラムス「ままー、大きいの、あれなにー?」
恵美「ん……東京スカイツリーよ」
真奥「あんなもんがあるせいで、テレビ買うだけじゃ何も見られなくなっちまうんだよな」
恵美「ごまかさないで」
真奥「……はい」
冷たく言うと、彼が縮こまる。
ため息を一つついて、懇願した。
恵美「……お願い、話して。さっき私の前に現れた女は、この子の敵が来ると言ってた」
恵美「私は……仮にも、この子の母親よ」
恵美「この子と、それにあなたを守りたいの。除け者になんてしないで」
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