過去ログ - ハニー・ポッター「プリンス、だなんて。なんなのかしら」
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729: ◆GPcj7MxBSM[saga]
2013/08/06(火) 08:41:50.82 ID:3w1Ng9At0
十数分後

ハニー「(ロンに気を利かせてこっちの本を選んだけれど、失敗だったかもしれないわ……普通の教科書でも、ロンは苦労しているようだけれど)」

ロン「マーリンの髭!髭!」

ハニー「(馬鹿馬鹿しい走り書きが邪魔で、本当に……一つ進むのにも時間がかかってしまうじゃない)」

ハニー「(ハーマイオニーは……)」

ハーマイオニー「……これでいいわ!理想的な中間段階、『クロスグリ色』!あとは、えーっと。この刻んだ催眠豆を……」

ハニー「(言うまでもなく、順調のようね。当然だわ、わたしのハーマイオニーだもの)」

ハニー「(私も、催眠豆の下処理をしないといけないわ。刻んで、豆の汁を……)」

ハニー「(……こんな些細な事にも、難癖をつけてるわね。この教科書の前の持ち主)」

ハニー「(『銀の小刀の平たい面で砕け。刻むより多くの汁が出る』 ふぅん?)」


 マルフォイ「先生?僕の祖父の、アブラクサス・マルフォイのことはもちろんご存知ですよね?」

 スラグホーン「あぁ――お亡くなりになったと聞いて残念だ。もっとも、あの歳で龍痘だったということだし……だからなんだと言う話だがね。さぁ、作業に戻りなさい」

 マルフォイ「……」

 スラグホーン「おーぉ、ザビニ!いい塩梅だ、実にいいぞぉ!」

 ザビニ「……ありがとうございます」

 スラグホーン「だがねぇ、催眠豆の汁がすこーし足らなかったようだ。刻み方が荒かったようだよ?ここを、こう――」


ハニー「(あんなことは言っていたけれど、特別待遇してもらいたい気持ちはあったのね。いいご身分だこと)」

ハニー「(催眠豆の、汁……『刻むより多くの――』)」

ハニー「(……試してみても、損はしないわ。きっと)」

ハニー「ハーマイオニー。銀の小刀、貸してもらえるかしら」

ハーマイオニー「……えぇ、もちろん。はい」

ハニー「ありがとう……調子はどう?」

ハーマイオニー「それが、全然……催眠豆を刻んで汁を入れたあとは、明るいライラック色に変化するはずなのに……まだ深い紫色だわ」

ロン「僕ぁ顔色が紫になりそうだよまったく」

ハニー「頑張りなさい、ロン。小刀の……平らなところで……?」

グイッ

ブシャァアアアッ!

ハニー「!? あっ、と。ボウルの底に……こんな小さな萎びた豆のどこから、ってくらい……液体が。凄いわ」

ハニー「これを……鍋に」

ポタポタポタポタポタッ

ハーマイオニー「どうするべきかしら。規定の量を超えてでも、催眠豆をもっと刻む……?でも、そうなったら次からの工程が……あっ!」

ロン「! さっすがハニー!教科書通りの明るいライラック色だ!ヒンヒン!」


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