過去ログ - 幸子「優しい優しい、プロデューサーさん」
1- 20
111: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/07/11(木) 00:04:31.62 ID:GwY168de0

「ふぅ……――さん! まだ着かないんですか?」

「そう焦るな。この道を進んでいれば、すぐに着くよ」

「そうですか。まぁ、とにかく急いで下さいね! 時間は待ってくれませんよ!」

「はいはい」

「はいは一回ですよ! 全く、大人にもなってそんなコトがわからないなんて、本当に覚えの悪い犬みたいですね――さんは!
 しつけをするボクの立場にもなってみて下さいよ、たまには」


幸子との軽口を叩きながら、洋食店に向けて車を走らせ始めた。
雨は先程より弱まり、もうワイパーを動かさなくても良い程になっている。
しかし、空を覆う雲の膜は消えていない。もう夜になったというのに、雲のせいで空が白み、明るく感じる。


「――さん」

「ん?」


幸子が楽しそうに、身を乗り出して話しかけてきた。


「どんなお店なんですか、そこって」

「あぁ。まぁ、凄くこじんまりとしたお店だよ。座敷とかもあるし、ゆっくりできる雰囲気の場所だ。
 そこで、落ちついて食事をしよう」

「えぇ、そうですね。どこかの――さんとかいうダメな人が、ボクとオフを同調させてくれないものですから、
 すっかりそういう機会が無くなってきているんですよね」


幸子が、皮肉たっぷりに私に言い放つ。私は苦笑いするしかなかった。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
433Res/312.87 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice