過去ログ - 幸子「優しい優しい、プロデューサーさん」
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128: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/07/11(木) 01:31:17.41 ID:GwY168de0


「ん……どうした幸子。何か、不満か? あ、やはり、三人で組んだ方が良いか。皆、仲良い――」

「そうじゃ、ありませんよ」


彼女の小さく、しかし強い声が、私の声を遮った。


「そうじゃ、無いんですよ……」

「……何だ、幸子」


幸子は、口を開かなかった。私も同じだ。
車内にはただ、タイヤの音と、水が跳ねる音だけが響いていた。
また、静寂が流れる。

しかし私は沈黙を我慢できず、口を開いてしまった。


「なぁ、幸子。何か不満があるなら言ってくれ。ハッキリ物を言ってみろ、お前らしくもない」

「ボクが、言うんですか……言わせるんですか」


それまで顔を伏せていた幸子が、顔を上げた。そしてその瞬間、車の中が他の車のライトに照らされ、明るくなった。
恨めしそうな目で私を見つめる、幸子が見えた。いや、睨んでいたという方が近いかも知れない。



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