過去ログ - 幸子「優しい優しい、プロデューサーさん」
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137: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/07/15(月) 00:44:40.77 ID:rh9YQKQy0


「……――さんは、卑怯なんですよ……」

「……え?」


心臓が震えた。聞き覚えのあるこの小さく放たれた言葉に、あの時の事を思い出していた。
彼女に認められたあの時の事を。

しかし、私はあの時感じたものとまた別の、胸騒ぎを覚えていた。
異様な程の胸騒ぎが、私の血をざわつかせ、体を蹂躙していた。


「ボクに冷たくしたと思ったら、いきなり優しくなって……ボク、不安だったんですよ……。
 最初は、貴方がボクの相手をしてくれなくて、自分の担当に嫌われたんだと思って……。
 このままじゃ、アイドルじゃいられないんだと思って……」


あの時の、暗い時分の事を持ち出された。嫌な思考が回る。
私の気付いた意味は、どうやら間違いではないらしかった。
だからこそ、私はこれ以上を言わせたくなかった。

触れれば炸裂してしまう、臨界に達したこの感情の中で幸子は吐露し続ける。



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