過去ログ - 幸子「優しい優しい、プロデューサーさん」
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175: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/07/15(月) 10:45:00.77 ID:rh9YQKQy0


「ん、お前か。どうしたんだ、お前のアイドル、まだ名前呼ばれてないだろ。結構後の方のはずだが」

「いやぁそれが……余計な言葉はいらない、ただ、静かに見ていて。私を、魅せてあげるって言われてさ……」

「あぁ……」


彼女の担当アイドルの姿を想像した。私自身、あまり進んで喋るほうではないが、彼女は本当に口を開く事が無い。
そんな彼女なら、そう言うのも納得できた。口よりも体現せよ、そんな雰囲気を持った人物であった。


「しっかしなぁ……世の中わからないよな」


普段明るい彼が、似合わないような感慨深い溜息を吐いていた。


「何がだ」

「いやほら、最初の俺とお前。自分のアイドルが扱い難いだとか嘆いてた組だけど、よくもまぁここまで来たもんだなって。
 今じゃさ、俺達結構この事務所の中じゃ、敏腕と言われるような立ち位置だろ?」


こう言うと、私と彼が最初からずっと切磋琢磨しているように聞こえるが、割とそうではない。
私が幸子との関係をようやく持ってから、彼とは仲良くなったのだ。
それでも、一年程の付き合いになるが。


「……まぁな」


こういう事を平気で言う辺り、やはり彼は喋り慣れているのだろう。
私はこういう所が、少し羨ましかった。



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