過去ログ - 幸子「優しい優しい、プロデューサーさん」
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◆S.3OfNv5Fw
[saga]
2013/08/12(月) 22:07:31.98 ID:1WTW2rlH0
あれからどれくらいの間彼女と舌を絡ませあっているのか。
もはや意識は無く、混濁し、甘くとろけてるような舌先の感触だけに体を震わせている。
胸の中でざわめく心臓が彼女を欲せと脈を叩く。
もはや、この高まる体温が私の物なのか彼女の物なのかそれすらもわからない。
全てが溶かされて、私と彼女が混ざりあってしまったのではないかと錯覚する。
口付けという言葉の持つ、芯を震わせるような甘美で妖艶な響きの意味を、私は身を持って感じていた。
「んっ……ダメっ……」
幾度か口を離そうとしたが、背中に回された腕がそれを阻む。
形勢は既に逆になってしまったようだ。息を乱し、舌を出し、彼女は私を放そうとしてくれない。
また彼女の唾液が入り込んでくる。それは神経毒のようにぴりぴりと体を蝕み、一種の危険さえ感じる程の甘さを孕んでいた。
口だけで全身を蹂躙されるような、そんな錯覚さえ覚える程に。
私はその痺れに慄き、何分も絡め合っていた舌を強引に離した。
唇が離れた後も彼女は名残惜しそうに舌を出し、離れる最後まで私を求めてきた。
未練がましく、唾液の糸が私達を繋ぐ。
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