過去ログ - 幸子「優しい優しい、プロデューサーさん」
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◆S.3OfNv5Fw
[saga]
2013/08/22(木) 02:00:03.28 ID:bJMHqcki0
「……ありがとう、本当に……」
彼女を抱きしめて、彼女の頭を撫でながら私は精一杯の気持ちを表した。
小さく、誰よりも可愛い、私の最愛の女性に。
「……はい」
彼女は小さく、ただ一言の返事をしてくれた。
それだけで、十分だった。
彼女の言葉を聞いた途端、緊張感が抜けたのかふと睡魔が私を襲ってきた。
甘く質量を持たぬ重りが、私の意識を沈ませてゆく。
意識の輪郭が泥のように落ちてゆく。
「……ごめん、幸子……ちょっと、眠くなってきたよ。このまま、眠っても良いかな……。
このまま……幸子を、抱いた……まま――」
幸子の返事を聞く事なく、私の意識はそこで途絶えた。
この腕に掻き抱いた幸せに、身を委ねながら。
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