過去ログ - 上条恭介「キミの笑顔が好きだった」
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6: ◆/ZP6hGuc9o[saga]
2013/07/10(水) 01:31:57.53 ID:SJta8h95o
僕が入院してから、どれくらい経ってからだろうか。

ある日、お医者様に告げられた。

『もう、ヴァイオリンを弾くことは出来ないだろう』

それは、僕にとって耐えがたい宣告だった。

僕のヴァイオリンの演奏が、彼女を笑顔にさせるんだ。

それが出来なくなる。そう考えただけで、頭がおかしくなってしまいそうだった。

そんな、そんな馬鹿な。

だって、僕の左手はまだ僕の体についている。

僕の体の一部なんだぞ。

それなのに、二度とヴァイオリンを奏でることが出来なくなるなんて。

それじゃ、僕は、どうやって彼女を笑わせればいいんだ?

思考の迷宮だった。

それも、出口のない性質の悪いモノ。


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