過去ログ - 文才ないけど小説かく(実験)4
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505:No.3 結婚前夜 10/10  ◆/xGGSe0F/E[saga sage]
2013/09/01(日) 15:07:31.93 ID:ho2+SDFr0

 青空はどこまでも伸びている。
 風は俺たちの進む道に向かって真っ直ぐに吹いている。
 タクシーは花嫁を乗せて、明るい未来へ向かってゆっくりと走り出した。
 俺はその光景を眺めながら、ある決心を抱く。
よし、今日はすっげえ笑ってやる。
そんな単純な決意を。
 今までの分を取り返すくらいに、笑顔でお前を送り出してやる。
 そして、いつかは俺も今までの辛さを忘れるくらいに、恋人を見つけてイチャイチャしまくって、妹と親友を安心させて、奴らの前で盛大な結婚式を開いてやるんだ。
 そうと決まれば、今日は全力で祝ってやる。
 お前らが引くくらい祝ってやる!
 お前らの未来を。
 そして俺の未来を。
 今日は何と言っても抜群に快晴だしさ。
 涙も乾くくらいに、黄色い太陽が照りつけているわけだし。
 そして何より、明るい未来へ向かって、俺の背中を押し出すように、風は吹き始めているのだから。

「美加、おめでとう」

 青い風に乗って走っていく彼女に向かって俺はそう呟く。 
 何もかもが幸せに思える日になりそうだった。



――――了――――




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