過去ログ - ミュウツー『……これは、逆襲だ』
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26: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2013/07/13(土) 22:01:31.52 ID:G632siqIo

そう言いながら、チュリネは目の前にきのみをぼろぼろと落とした。

ミュウツーは呆気に取られ、反応すらできずにいる。

目の前にいる小柄なポケモンが、ひどくたどたどしいながら、人間の言葉を吐いていたからだ。

意味が分からなかった。

テレパシーを使っているのかとも思ったが、声は確かに聴覚を刺激しており、直接頭の中に響いている様子もない。

どおん、どおん、と、どこかから音が響く。


チュリネ「はい どーぞ」

チュリネ「げんき なったら にーちゃんとこ いこ!」


きのみのことだけを言い残すと、チュリネはくるりと向きを変えて走って行く。

ミュウツーは何か反応しようとして、結局間に合わなかった。

目の前には、甘ったるい香りを放つ、桃色のきのみだけが残された。


ミュウツー(ただの……野生のポケモンが、私を助けたのか……?)

ミュウツー(しかも、奴が話していたのは……紛れもなくニンゲンの言葉だ)

ミュウツー(『ただの』野生のポケモンでは、ないのかもしれん)

ミュウツー(……わからん)

ミュウツー(あのポケモン、これを食べろと言っていた)

ミュウツー(これは、食べ物なのか)


見たことのない物体だった。

心地良い香りが鼻を刺激する。

苔よりは、ずっと惹かれるものだ。


ミュウツー(……腹が減っているか、だと?)

ミュウツー(腹は……減っているに決まっているではないか)




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