過去ログ - ミュウツー『……これは、逆襲だ』
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53: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2013/07/14(日) 23:29:48.96 ID:Nvgi9fXko
あたりの森は鬱蒼として、それでいて陽射しは強い。
チュリネが滑っていくゆるやかな坂道に、ミュウツーは眩暈を覚えた。
自分だけ、なぜこんなに疲れるのだろうか。
目の前の小柄なポケモンは、楽しげに鼻歌を歌いながらどんどん進んでいく。
鼻がどこについているのか、よくわからないが。
自由奔放な言動に少し慣れてきたのか、腹は立たなかった。
ミュウツー(ひとりなら、空を飛んで行けるが……案内させている手前、そういうわけにもいくまい)
チュリネ「にーちゃん いる!」
ミュウツーを顧みて、チュリネが嬉しそうな声を上げた。
チュリネ「にーちゃーん! つれてき……」
ミュウツー『……? どうした?』
チュリネ「……あ ジュプトルちゃん、また おこってる。もー」
その言葉を受け、ミュウツーはチュリネの視線の先へと顔を向けた。
まず、小川があった。
小川といっても、泳げない小さなポケモンでは恐怖を覚えそうな程度には幅がある。
細い丸太をいくつも並べて蔦でくくったらしい原始的な橋が、その小川にかけられていた。
彼岸にも此岸にも、見慣れないポケモンたちが集まっている。
橋がかけられる様を見物に来たのだろうが、今は誰もが別のものに目を向けていた。
誰かが文句を言っている。
ずいぶん機嫌が悪そうだった。
頭頂から長く伸びる長い葉のようなものを激しく揺らしている。
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