過去ログ - ミュウツー『……これは、逆襲だ』
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852: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/05/14(水) 23:52:27.54 ID:sqq1Nyjzo
アロエ「ああ、うん。レンブってのはその人の……まあ、弟子かしらね」
アロエ「そうは言っても、本当に行方知れずなわけじゃないのよ」
アロエ「イッシュをあちこち旅して、時々みんなのところに顔を出してくれるから」
アロエ「気にはかけてるけど、心配はしてない」
ミュウツー『……旅……』
ミュウツー『その旅は、「穴を埋めるため」……ではない、ということか』
そこには、旅に出たなりの理由や目的があったはずだ。
『相棒』を失ったことによる『二度と埋まらない穴』を埋めるため、だろうか。
悲しみや寂しさを癒やし、“かわり”を得るためか。
だが、それは違うのだと、それは叶わないと女は言った。
そんなことを目的とした旅に意味はなく、結果も望めないのだと。
アロエ「もちろん、違うね」
ミュウツー『では、何を目的とした旅だ』
アロエ「相棒を失ったことで得たものを、みんなにも示すため……かな」
ミュウツー『……??』
アロエ「これ聞いただけじゃ、意味わかんないでしょ」
女は、自分の言っていることに自分で呆れているようだった。
布きれの隙間から見る。
女の目は、その口調とは裏腹に真剣さを帯びている。
アロエ「なにもね、今この瞬間に無理して理解しようとしなくていいんだ」
アロエ「今でなくても、いつか不意に合点がいくことだってある」
ミュウツー『……そうか』
女の言葉は、ややこしい謎掛けのようだ。
わかるようで、わからない。
全貌は掴めないのに、ふとその断片が理解できそうになる。
色彩の薄い、鈍色の障壁がごちゃごちゃと視界を遮っている。
その向こう側に、色も鮮やかな『話の本質』が見え隠れしている。
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