過去ログ - ミュウツー『……これは、逆襲だ』
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928: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/07/22(火) 22:20:13.35 ID:aMV/BRFao
ミュウツー(……考えてみれば)
ミュウツー(こうやって話をできるということは、多少なりとも成果があったと言えるか)
ミュウツー(会話の中身も、以前より高度になっている……か?)
ジュプトル「でも、さ」
ジュプトルが耳障りな声で唸った。
ジュプトル「このふたり、ずっと ともだちで、いいな」
ジュプトル「てがみ くれる、ともだち いて」
ジュプトル「さいしょから ともだちで、さいごまで いなくならない」
ジュプトル「……いいなあ」
ミュウツーは、まじまじとジュプトルの顔を見る。
いつの間にか、目に真剣さが宿っているように見えた。
感想を述べてくれていることは確かだ。
だが、どうも別の何かを思い浮かべながら、ジュプトルは『ともだち』という言葉を口にしている。
今ではないいつかの、ここではないどこかの、誰かのことだ。
ミュウツーの脳裏に、淡い雨が降った日の記憶が、水面に浮かび上がる気泡のように湧く。
あの日に見た、少し……いや、かなり様子のおかしいジュプトルと同じだ。
あの時とよく似た目つきを、今もまた見せている。
ミュウツー(あの日も、あんなふうに話していたか)
ミュウツー(結局、あの日は具体的な話をしないまま終わってしまったな)
断片的には窺い知ることができたが、それだけだ。
無論、死なせた仲間の遺骸を食べるというだけでも、苦しむには十分だろうという“推測”はできる。
もっともミュウツーには、そんな事態に行き着く過程も、その時の精神状態も共感できるには程遠い。
そんな経験をした精神がどうなってしまうのかも、想像の域を出なかった。
知りたいのなら、話してもらわねばなるまい。
いずれにせよ、この草色をしたやかましい友人は、自らの過去を踏まえて発言したわけだ。
考え方、受け止め方、発露のしかたはいずれも、一昼夜に培われるものではない。
それはジュプトルに限らず、幼いチュリネもイーブイも、あるいはダゲキも同じだ。
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