35: ◆m7QL2KBO9Y[saga]
2013/07/15(月) 20:30:30.27 ID:56YF+2pR0
「ま、いっか。それじゃあいよいよあたしの答えだ。有り難く聞けよ、兄ちゃん」
恐るべきことに、火憐は僕がとぼけたことについてを、「ま、いっか」の一言で済ませてしまった。
あー。もういいや。
ここは、僕の最初の質問を覚えていたことを、むしろ褒めてやるべきかもしれない。
「ズバリ。我が人生に迷いなし。それが私の答えだ!」
「へえー」
どうしてろう。
本当に、自分から質問しておいてなんなんだけれど、驚くほどに興味が薄れてしまった。
というか、火憐がこう答えることくらい、最初から分かり切っていたことだし。
あーあ。無駄な時間を使っちゃったな。
「そっか。じゃ、行ってきます」
「えっ、そんだけ!?」
「うん。そんだけ」
そう言って、僕は靴を履いて外へ出た。
「ちょっと待てって兄ちゃ…………」
無視。
火憐の追撃を逃れて、僕は学校へと自転車を進めた。
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